陣痛から分娩まで
PM11:30
陣痛開始の電話があり、入院してもらうことにする。
初産の産婦さんである。26歳。夫、立会い分娩希望で、夫とともに来院。
早速、診察。すでに子宮口4cm開大。未破水。モニター(ME・分娩監視装置)開始し、陣痛の様子を観察する。
胎児心音良好。陣痛も5〜6分でいい感じできている。
P(産婦):けっこう痛くなってきました。
M(助産婦・私):そうですか〜〜よかったですね。がんばりましょう!
AM1:00
P:いた〜〜い!!腰も痛くなってきちゃった〜〜
M:大丈夫ですよ。では、呼吸法で痛みを逃しましょうね。はい、ヒッ、ヒッ、フーーですよ〜〜
P:イタイです〜〜!
M:私がヒッ、ヒッ、フーーをしても、しょうがないんですよ。あなたが、ヒッ、ヒッ、フーーをしないと!
はい、ダンナさんもいっしょにヒッ、ヒッ、フーーをして下さい。
Pとダンナ:ヒッ、ヒッ、フーー、ヒッ、ヒッ、フーー
M:はい、じょうずです。陣痛っていうのは、必ずお休みがあるので、ずーっと痛いわけじゃないんですよ。
痛くないときは、リラックスです。いいですか?一番よくないのは、パニックになることです。
私の言うことをよく聞いて、私の言うようにしてください。大丈夫ですから!!
がんばるのよ!いいお産しましょうね。
AM2:30
P:いきみたくなってきました。う〜〜んいたいよ〜〜!!
M:そうですね。じゃ、呼吸法を変えましょう。ヒッ、ヒッ、ウ〜ン!にしましょう。ウ〜ンでいきんでみましょう。
子宮口8cm開大。初産にしてはそうとう進み方が早い。胎児心音良好。
AM3:12
P:なんか、出たみたいです。
M:あ、破水ですね。心配ないですよ。
子宮口9cm開大。児頭の下降はいいが回旋が良くない!やはり、早く進みすぎたことが原因か?
胎児心音良好なので、このまま分娩を進めることにする。
AM4:20
P:もう痛くてがまんできない〜〜。
M:はい、落ち着いて。大丈夫ですよ。お産が近いのでがんばりましょうね。
誰も代わってはもらえないんですよ。あなたが頑張らないとならないので、気をしっかり持って最後までがんばりましょう!!
私がついているから大丈夫ですよ。
夫は、一生懸命腰をさすっている。
子宮口全開。しかし、やはり回旋異常!!
ドクター報告。ドクターより「心音がいいんならいいんじゃな〜い?様子みたら〜〜」いかにも眠そうな声!
ま、とりあえず報告だけはしとかないとと思っただけなのでいいですよ。フン!!
と、心の中で思っただけ。直接はいえませんよ。
AM4:30
M:では、そろそろ分娩室に行きましょう。
夫と共に分娩室入室
M:今度はいきみますよ。いいですか?フーのフーのウ〜〜〜ンですよ。
P:フーのフーのウワ〜〜〜ン!いた〜〜い!!
M:ウワ〜〜〜ンじゃなくて、フーのフーのウ〜〜〜ンです。はい、がんばって!!ご主人もいっしょに!
いきみ方がだんだんじょうずになる。しかし、回旋異常があるためなかなか下がってこない。
心音良好。うーんどうしよう。もう少し様子をみるしかない。
AM6:00
この間ずーっと、同じようにいきんでいる。
P:フーのフーのウ〜〜〜ン、フーのフーのウ〜〜〜ン
M:じょうずになってきましたねぇ。すこしづつ進んでいるのでがんばりましょう!!
だんだん、回旋が良くなってきている!よかった〜〜。
しかし、疲労のためか陣痛が弱くなってきた。胎児心音が良好なのが救いだ。
陣痛が弱まっているのでドクター報告すべきか、悩む。うーん、もう少しがんばろう。
M:はい、もう少しなのでがんばろうね!いっしょにやるからねぇ〜〜。フーのフーのウ〜〜〜ン
回旋が良くなってきた!このままいける!!
M:もうちょっとだからがんばるのよ〜〜!はい、フーのフーのウ〜〜〜ン!
Pとダンナ:フーのフーのウ〜〜〜ン!
じょうずにいきんでいる。あとは、産婦のがんばり次第だ!
AM6:20
胎児の頭が見えてくる。もう大丈夫だ。胎児心音良好!
ドクターへ電話。「先生、お産になりますのでお願いします」
AM6:23
ドクター登場
M:もうすぐ産まれますよ〜〜。がんばって!!はい、フーのフーのウ〜〜〜ン
Pとダンナ:フーのフーのウ〜〜〜ン
胎頭見えてくる。
M:はい、今度はフッ、フッ、フ〜〜ですよ。
Pとダンナ:フッ、フッ、フ〜〜、フッ、フッ、フ〜〜
M:こっちを見てて!あかちゃんが出てくるよ〜〜!
PM6:25
おぎゃ〜〜おぎゃ〜〜おぎゃ〜〜
M:おめでとう!!元気な女の子よ!
Pとダンナ:ありがとうございます。よかった〜〜!
M:おめでとうございました。よく頑張りましたね!
Pとダンナは、感激のあまり泣いてしまった。私もちょっと、涙が出そうになる。
分娩室に入って約2時間、よく頑張ったと思う。
体重2、745g。ママに似ていてとってもかわいい子でした。(ママ美人です。)
元気で育ってくれることを祈るばかりです。
*回旋異常:これを説明するには、産科の基礎から説明しなくてはならないので、そういうこともあるという程度で、ご理解願います。